山内惠介 ファーストベスト

山内惠介 山内惠介 ファーストベスト歌詞
1.流氷鳴き

作詞:木下龍太郎
作曲:水森英夫

どこかでお前の 泣く声が
聴こえるようで 聴こえるようで また背伸び
ギシギシギシと 沖で鳴る
流氷鳴きは みれん泣き
流れさすらい ああ ひとり来た
旅の終わりは オホーツク

離しちゃいやだと すがる手を
愛すればこそ 愛すればこそ 振り切った
男の胸が 分かるのか
流氷鳴きは 貰い泣き
世間知らずの ああ 純な目を
俺が汚(けが)しちゃ 罪つくり

お前がしあわせ 掴むまで
このままひとり このままひとり 北どまり
ギシギシギシと 海が鳴る
流氷鳴きは しのび泣き
凍りついても ああ この先は
辿(たど)る道なき オホーツク

辿る道なき オホーツク


2.君の酒

作詞:仁井谷俊也
作曲:水森英夫

都忘れの 一輪ざしが
思いださせる あの笑顔
夜風身に沁む 東京の隅で
面影しのぶ 君の酒

路地で見あげる あの星空は
遠い故郷に 続いてる
うすい口紅 祭りの浴衣
瞼をよぎる 君の酒

夢の儚さ こころの寒さ
男なみだを 噛みしめる
今は帰れぬ あの郷里(まち)だけど
思慕(おもい)は同じ 君の酒


3.二十才の酒

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

好きなあの娘に ふられて飲んだ
酒のにがさよ やるせなさ
泣いて飲んで はじめて知った
あの娘は俺の いのちだと
二十才の酒が 教えてくれた

飲んで面影 消そうとしても
酒があの娘を つれてくる
酔って逃げて さよならしたが
どこどこまでも 追ってくる
二十才の恋の 涙にぬれた

どこのどいつか 知らないけれど
酒が呼ぶのさ 恋仇
妬いて飲んで 忘りょうとしたが
深酒お止し 毒だよと
二十才の酒が 教えてくれた


4.海峡雨情

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

霧が雨になる 対馬海峡
あなたの船は 釜山行
心は博多へ このまま置いてくと
やさしく言って くれるけど
ダメダメ 淋しくて 死にたくなるの

胸は小夜嵐(さよあらし) 対馬海峡
あなたの船は もう見えぬ
博多は雨でも 釜山(ぷさん)の夜空には
輝く星が 待つでしょう
ダメダメ ひとり占(じ)め したいのあなたを

雨が糸をひく 対馬海峡
片恋船は なみだ船
雨にも糸は ついてはいるけれど
出て行く船は しばれない
ダメダメ 切なくて 死にたくなるの


5.霧情

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

黒髪指(ゆび)に 巻きつけて
霧の波止場を さまよえば
あなたを慕う 空(むな)しさが
こみあげて こみあげて 泣けちゃうの
あゝ 私の船は もういない

手に持つ花は ふるさとの
山に咲いてた 百合の花
あなたの旅を なぐさめる
筈なのに 筈なのに おそかった
あゝ 私の船は もういない

波止場の霧に ぬれながら
次の逢瀬(おうせ)を かぞえたら
いのちが三つ 欲しいほど
淋しくて 淋しくて 泣けちゃうの
あゝ 私の船は もういない


6.寒い橋

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

消すのはつらい あなたの想い出
でも独りでは 生きてゆけない
吹雪にゆれる かずら橋
橋の向うで 待っている
宿命にまかせて 私は渡る

女が独り 生きてくためには
渡らにゃならぬ 橋があるのね
あなたのいない 世の中に
すねて背中を 向けるたび
「女は怖い」と 噂が刺さる

私は好きよ あなたを愛した
私の過去が 好きよ大好き
北風寒い つり橋が
もしも千切れて 谷底へ
落ちてもこの世に みれんはないわ


7.チェジュドのひとよ

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

淋しくさせて ごめんねと
髪にくちづけ してくれた
あなたのやさしさ 罪つくりゝ
万丈窟(マンジャングル)の くらやみも
二人でいると 天国に
変るのよ変るのよ チェジュドのひとよ

みかんの花が 咲いていて
海に真っ赤な 陽が沈む
どこかでみたよな 夕景色ゝ
背中を合わせ きいている
あの汐鳴りも 言っている
好きなのよ好きなのよ チェジュドのひとよ

こんどは僕が 博多まで
逢いにいくよと ささやいた
あなたのやさしさ 罪つくりゝ
三姓穴(サムソンヒョル)の 伝説が
二人をかたく 結ぶ日を
待ちましょう待ちましょう チェジュドのひとよ


8.シンガポールの夜は更けて

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

プールサイドの ミモザの花が
甘い吐息を 濡らしてゆれる
君の噂を 追いかけて
ひとり仰いだ 南十字星(サザンクロス)
淋しい 淋しい 淋しいな
ああ 今日もまた シンガポールの夜は更けて

影を重ねて ロックを聴いた
ライブハウスの ネオンもうるむ
君の噂も 絶えはてて
熱い夜風に 心が凍る
切ない 切ない 切ないよ
ああ 今日もまた シンガポールの夜は更けて

白い顔した マーライオンが
椰子を背にして 手招きしても
君に逢えない 夜がきて
ダブルベッドの 枕を返す
つらいよ つらいよ つらいんだ
ああ きょうもまた シンガポールの夜は更けて


9.南青山三丁目

作詞:仁井谷俊也
作曲:水森英夫

忘れないでと 涙を拭いて
雨の鋪道に 消えた女(ひと)
マロニエ並木を さまよい行けば
どこか空似の 片えくぼ
ちょっとせつない… 南青山三丁目

七つ年上 その事ばかり
逢えばいつでも 気にしてた
ふたりで歩いた 外苑通り
なんで別れた 奪えずに
ちょっとせつない… 南青山三丁目

ヘッドライトの 灯りの渦に
今もうかぶよ あの笑顔
愛して添えない この恋ならば
せめて祈るよ 倖せを
ちょっとせつない… 南青山三丁目


10.はまなす母情(ぼじょう)


11.夕焼け雲


12.カスマプゲ


13.東京ブルース


14.叱らないで


15.街のサンドイッチマン


16.黒百合の歌

作詞:菊田一夫
作曲:古関裕而

黒百合は 恋の花
愛する人に 捧げれば
二人はいつかは 結びつく
あああ……あああ
この花ニシパに あげようか
あたしはニシパが 大好きさ

黒百合は 魔物だよ
花のかおりが しみついて
結んだ二人は はなれない
あああ……あああ
あたしが死んだら ニシパもね
あたしはニシパが 大好きさ

黒百合は 毒の花
アイヌの神の タブーだよ
やがては あたしも 死ぬんだよ
あああ……あああ